失語症の日

4月25日「失語症の日」:全国18拠点を結んだ絆の記録

2026年4月25日、「失語症の日」を記念した大規模なLIVEイベントが開催されました。全国18ヶ所の会場がリアルタイムで繋がるなか、私たちは大阪・柏原市にある関西福祉科学大学へと向かいました。

会場への道のりと、穏やかな時間

最寄り駅の近鉄河内国分駅から歩いて約12分。川沿いののどかな住宅街は自然が豊かで、電動車椅子を走らせながらゆっくりと流れる景色を楽しみました。その静かな環境は、まさに「学び」に集中するのにぴったりの場所でした。

嬉しい再会と温かな出迎え

正門に到着すると、片麻痺YouTuberの会のさっしーさんが、自慢の愛車で颯爽と駆けつけてくれました。会場前では学生さんたちが笑顔で親切に案内してくださり、イベント開始前から非常に温かい雰囲気に包まれていました。

イベントの幕開け

13時30分、大塚先生の司会により、プログラムは定刻通りにスタート。全国各地の想いが一つに繋がる、充実した時間の始まりを肌で感じることができました。

テーマ 失語症の困りごと

「夢太ちゃんねるグループ」ディスカッション:生活の中のリアルな声

テーマである「失語症の困りごと」について、各会場・各グループで深い議論が行われました。私たちのグループでは、現在の生活における具体的な課題と、それをどう乗り越えているかについて、非常に率直な意見交換がなされました。

向き合っているのは「記憶」と「感情」の課題

ある参加者の方は、「自分は失語症(言葉の出にくさ)についてはあまり困りごとだと感じていない」と語ってくださいました。その代わり、高次脳機能障害に伴う「記憶障害」「感情失禁」に大きな困難を感じているという現実が見えてきました。

  • 記憶障害: 大切な約束を忘れてしまうことがある。
  • 感情失禁: 過去のつらい経験などを話していると、感情が高ぶって涙が止まらなくなってしまう。
支えとなる対策と周囲のサポート

これらの課題に対し、日々の生活を円滑に送るための具体的な工夫も共有されました。

  • デジタルの活用: 予定は必ずカレンダーに書き込み、前日にはLINEでリマインドを送ってもらうよう協力をお願いしている。
  • 人的サポート: ヘルパーさんや周囲の方々の温かいサポートがあるおかげで、日常生活を送ることができている。「もしこの支えがなければ、生活は非常に困難なものになる」という言葉に、周囲の理解と連携の重要性が改めて浮き彫りになりました。

まとめの一言

今回のイベントを通じて、全国18拠点の会場から届けられた声は、どれも当事者のリアルな声です。一つひとつの経験談には、教科書には載っていないリアルな苦悩と、それを乗り越えるための知恵、そして明日への切実な希望が込められていました。

私たちが願うのは、こうした小さな声が波紋のように広がり、確かな形となって社会に届くことです。 失語症や高次脳機能障害は、外見からはその困難さが分かりにくい「見えない障害」でもあります。だからこそ、こうした場での発信を積み重ね、すべての人に正しく理解されることが不可欠です。理解が深まることは、そのまま「心の壁」をなくしていくことに繋がります。

障害の有無にかかわらず、誰もが自分の言葉で想いを伝え、自分らしく、誇りを持って安心して暮らせる社会。困ったときには当たり前のように手を差し伸べ合い、誰もが暮らしやすいと思えるような、真に「住みやすい国」へと変わっていくことを、私たちは心から願っています。

4月25日、全国に灯った18拠点の熱気と、皆さんの揺るぎない想い。その一つひとつが響き合い、重なり合うことで、未来を変える大きな、そして確実な一歩になると信じています。

記事:夢太ちゃんねる